2020年ドバイ万博|ワーナー・ソベック氏

デザイン © Werner Sobek

写真 © Ismail Noor

ドバイ万博でパビリオン間の移動を快適にすべくデザインされた日除けはソフト・アーキテクチャーの最高傑作です。テキスタイルで作られたものとしては世界最長のこの日除けは、i-Meshのカスタマイズ性とその構造的特性を活用し、ウェルナー・ソーベックによって設計されました。

万博会場を巡るコンコースは、来場者をドバイの強い日射しから守る為の世界最長の覆われた屋外通路です。暑い環境に快適さを生み出す手法の一例である共に、支柱のないバーゴラとしては、史上最大級のものです。i-Meshの極めて高いデザイン自由度を活かし、繊維を荷重経路に沿って配置する事で極めて高い強度を実現し、この様な構造を可能にしました。これにより、類似の設備に見られる支柱や梁をすべて省略することができました。持続可能性の観点からも、30km相当のアルミ押し出し材の使用を削減することで、31トンの二酸化炭素相当の地球温暖化ガスの排出を抑制することができました。

本プロジェクトではテキスタイルを使用した構造物としては最も少ない廃棄物量を実現しました。繊維産業では通常、繊維や化学物質の20〜45%が廃棄され、生産のさまざまな段階で水が使用されるため、深刻な環境負担となっています。このプロジェクトでは通常に比べ得て16トンもの繊維や化学物質の廃棄が防止され、製造工程では水を一切使用していません。

日除けの総面積は実に5万2,426m²もあるため、万博会場を上空から見た際のこの面の美しさと効果は非常に大きなものです。近距離から見た場合も、従来の膜型構造物では建築家の不満であった、外観を損なう支柱や砂埃に覆われた膜がありません。

メッシュの表面はできるだけ均質であることに加えて、加熱を抑えるために高い反射率が求められました。

使用メッシュ
ウェルナー・ソーベック氏と共同デザインの本件に最適化したオリジナル・パターン
2020年ドバイ万博|ワーナー・ソベック氏
2020年ドバイ万博|ワーナー・ソベック氏

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